小耳袋「平山夢明の樹海一人合宿」

怪談ライブで聞いた公に発表できない話、印象に残った話などを忘備録もかねて共有・紹介していこうと思います。
名付けて「小耳袋」。お楽しみいただけたら幸いです。

10年以上前に京都で開催された「怪談之怪」でホラー作家の平沢夢明氏が語った話。

平沢夢明氏はホラー作家としての英気を養うため、年に数回、たった一人で富士山の樹海にテントを張り合宿をするのだという。

いつも通り一人で樹海で合宿をしていたときのこと。
平山氏が真夜中にテントのすぐそばで用を足して戻ろうとすると、いつの間にかすごい霧が出ていて、周りが全く見えない。

手探りで探そうにも、すぐそばにあるはずのテントがない。
このままウロウロすると逆にテントから離れてしまうと考えた平山氏は、そこを動かず霧が晴れるのを待つことにした。

困り果ててしゃがみこむと、なぜか目の前の地面にベーゴマが落ちている。
ベーゴマを見た瞬間、平山氏は突如童心に帰り、夢中になってベーゴマを回して遊んだ。
どれぐらいの時間ベーゴマで遊んでいたのか、気がつくといつの間にか霧は晴れていた。

周囲を見回すと、なぜかテントから20メートル以上も離れたところにいる。
霧が出てからほとんど動いていないので、こんなことはあり得ない。
平山氏が首をかしげながらテントに戻ると、口紅のついたタバコの吸殻がテントの中に転がっていた。

用を足す前にそんなものはなかったし、平山氏はそもそもタバコを吸わない。

私は平沢氏の怪談本(「超」怖い話など)をほとんど読んでいないので、もしかしたら同じ話が載っているかもしれません。

実際に見た平山夢明氏は普通の男性で、明るいオッチャンという感じの語り口でした。
語った話もちょっと怖いけど、ベーゴマで夢中になって遊ぶところがかなり笑えました。

このときの「怪談之怪」は豪華で、新耳袋の著者木原浩勝、中山市朗の両氏を始め、この話をした平山夢明氏、京極夏彦氏がなどがゲストでした。
「怪談之怪」では京極夏彦氏の怪談朗読もあり、ものすごいイケボだったことが印象に残っています。

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