小耳袋「古老が見た奄美大島の山の神」

山の神怪談ライブで聞いた公に発表できない話、印象に残った話などを忘備録もかねて共有・紹介していこうと思います。
名付けて「小耳袋」。お楽しみいただけたら幸いです。

NHKで「新日本風土記」という番組がある。
ある地方にやモノにフォーカスして、その土地の風習や歴史、人々の暮らしを紹介するという手間のかかった番組だ。
今(2017年現在)も放送しているので見たことがある人も多いと思う。

「新日本風土記」の奄美大島の回で、新耳袋的な話が放送されていたので紹介したい。

スポンサーリンク

奄美の老人が子供のころに見た山の神

奄美大島は数多くの山々に囲まれている。
山岳信仰もさかんで、山で幼いときに不思議な体験をした、という地元の老人Aさんの話が紹介されていた。

Aさんがまだ5才ぐらいだったころ。

山で遊んでいてふと気がつくと、目の前にものすごく美人の女の人が立っていて、Aさんを見ていた。

「こんな山の中になぜきれいな女の人が?」と思った次の瞬間、Aさんは山から遠く離れた海岸の波打ち際に立っていた。

Aさんは2、3日行方不明になっていて、村では大騒ぎになっていた。
「あれはきっと山の神様だと思う」とAさんは言った。

すごく印象に残ったのは、Aさんが山の神様の見た目を「藤あや子さんのようにきれいな女の人で~」と例えていたことだ。

奄美の山の神は相当な美人のようだ。
機会があれば女の私でも会ってみたい、と思わせられる。

山の神は女神

怪談が好きな方や民話や伝承などに詳しい方はご存知だと思うが、日本では古くから山の神は女だと言われている。

今はかなり減ったが、女人禁制の山は、
・汚れた女性を神聖な山に入れない
・醜い姿をした山の女神が、人間の女に嫉妬して災いをもたらす
という、主に2つの理由で女性の入山を禁止していた歴史がある。

奄美の山なら山ガールも安全?

山ガール何かのサイトで「最近は山ガールが流行ったことで山に登る若い女性が増えたが、ケガや事故にあう人が多いと聞く。それは山の女神の嫉妬なんじゃないか」という意見を読んだことがある。

山登りの経験が浅い、装備が不適切、などの理由でケガをしてしまう山ガールもいるだろうが、私は意外とこの意見も当たっているのではないかと思う。

ということは、奄美大島の山は山ガールでも安心して登れる山、ということにならないだろうか?
K点超えならぬ「藤あや子」超えをするような美貌の女性はなかなかいない。
ほとんどの女性が(神的に)安心して登山できる、それが奄美大島!

私も奄美大島に行くことがあったら、(超余裕で)山の女神を気にせず登山をエンジョイしたいと思う。

小耳袋の他の話もどうぞ

  • 小耳袋「人気芸人Tに憑いた生霊」

    リンク
  • 小耳袋「幽霊のリアルな見え方」

    リンク
  • 石灯籠

    小耳袋「石灯籠の呪い」

    リンク
  • カラオケボックスの怪

    小耳袋「カラオケ店の怪」

    リンク
  • 富士の樹海

    小耳袋「平山夢明の樹海一人合宿」

    リンク
  • 新耳袋 八甲田山

    小耳袋「新耳袋 八甲田山」のタブー

    リンク
  • 新耳袋のタブー

    小耳袋「新耳袋 呪い・因縁」のタブー

    リンク
  • 大阪 梅田 ディアモール

    小耳袋「ディアモールの怪 その一」

    リンク
  • 大阪 梅田 ディアモール

    小耳袋「ディアモールの怪 その二」

    リンク
  • 霊園 墓地

    小耳袋「東幹久が目撃した這う女」

    リンク
  • 恐山 賽の河原

    小耳袋「帝都物語作者 荒俣宏と真夜中の恐山」

    リンク
  • 恐山 イタコ

    小耳袋「北野誠と恐山のイタコ」

    リンク
  • 狐

    小耳袋「狐に化かされた人の行動」

    リンク
  • 奄美大島 山の神

    小耳袋「古老が見た奄美大島の山の神」

    リンク
  • 落語家の怪談

    小耳袋「笑福亭純瓶 見えないお客さん」

    リンク
  • 落語家の怪談

    小耳袋「笑福亭純瓶 生駒トンネル」

    リンク
  • 新耳袋 八甲田山

    小耳袋「八甲田山 帰ってきた第5連隊」

    リンク
  • 新耳袋 小人

    小耳袋「緑色の小人」

    リンク

PAGE TOP