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小耳袋「ディアモールの怪 その一」

大阪梅田 ディアモール怪談ライブで聞いた公に発表できない話、印象に残った話などを忘備録もかねて共有・紹介していこうと思います。
名付けて「小耳袋」。お楽しみいただけたら幸いです。

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今まで聞いた中で一番怖い怪談「ディアモールの警備」

この話は、15年近く前、私が中山市朗氏の怪談ライブに行くようになってすぐに聞いた話です。
かなり怖く、しかも身近にあってよく通るディアモールの怪談ということで、未だによく覚えている話です。

インパクトもあって怖い話なのに、不思議なことに「新耳袋」や「怪談狩り」には収録されていません。
この怪談には書籍で発表できない理由があるのでしょうか?
私一人が覚えているのももったいないので、皆さんにお伝えしたいと思います。

Yさんという20代の男性が大阪の警備会社でアルバイトをすることになった。
その警備会社は、梅田の地下街ディアモールとその周辺のビルの警備を請け負っていた。
Yさんは、深夜のディアモールの巡回を担当することになった。

初めて一人で巡回をしたときのこと。
真っ暗な地下街を懐中電灯を持って、異常がないか見回る。
すると、遠くから「ギャーー!」と女の叫び声がした。
Yさんはすぐに声のした方向に走った。
声のしたあたりを懐中電灯で照らしてよく調べたが、誰もいない。

ディアモールはJR・阪神・阪急電車や地上のオフィスビルをつなぐ地下街だが、当然夜間はシャッターが閉まり、誰も入ることができない。
Yさんは、おかしなこともあるもんだと思いながら、巡回を終えた。

次の日、上司から「初めての巡回どうだった?」と聞かれた。
Yさんは、女の叫び声がして駆けつけたが誰もいなかったことを報告した。
「君、怖くなかった?」と聞かれたが、Yさんは幽霊などまったく信じていなかったので「全然怖くありません!」と答えた。
すると、いきなり時給を上げてもらえた。

それからYさんは毎日深夜の巡回をしたが、一晩に一回、女の叫び声が聞こえる。
声の出どころと思われるところに駆けつけるが、誰もいない。
こんなことが続いた。

巡回をして2週間目。
一晩に一回だった叫び声が、何回もするようになった。
そしてそれは、どうやらある女子トイレからしていることが分かった。
女子トイレの中を懐中電灯で照らすが、誰もいない。
一瞬、懐中電灯で照らされた手洗いの鏡に女の子が写った。
全体的に黒ずんだ感じで顔はよく分からないが、防空頭巾をつけてモンペを着ている。
それがなんとなく分かった。それでもYさんは、まったく怖いと感じなかった。

2週間がたって、また上司から「君、よく続いてるね」と声をかけられた。
Yさんは「はい。幽霊なんていませんから」と答えた。
するとさらに時給を上げてもらえた。

そして3週間目。
叫び声が頻繁になり、しかもYさんのすぐそばで聞こえるようになった。
サッと懐中電灯で照らすと、一瞬、走る女の子の姿が残像のように見える。
巡回に支障が出るほど女の子が叫んで走り回ったが、それでもYさんは邪魔だと思うだけで怖いと思わなかった。

3週間がたって、上司から「よく続いているね。別の場所をやってみない?」と言われた。
その場所は、大阪駅前第3ビル。ディアモールと直結している商業兼オフィスビルだった。
そこの巡回をしたら、もっと時給を上げると提案された。
Yさんはもちろん二つ返事で引き受けた。

大阪駅前第3ビルの担当になった初日。
Yさんはテナントの店舗や事務所の鍵を開け、各部屋の中を懐中電灯で照らして巡回していた。
そして、あるオフィスの社長室を調べようとドアノブを握った瞬間、ゾッとして髪の毛が逆だった。
まったく幽霊を信じないYさんでも「この部屋に入ると、とんでもない目にあう」と直感で分かった。

それでもYさんは「仕事だから見なければ!」と勇気をふりしぼってドアを開け、社長室の中をスッと懐中電灯で照らした。
照らした懐中電灯の光の中に、博多人形が飾ってあるのが見えた。
次の瞬間、博多人形が動いて、手に持った扇子をYさんに向けて「ケケケケッ」と笑った。

Yさんは気がつくと警備会社の事務所の中にいた。
博多人形を見た後の記憶がまったくない。
どうやら事務所に逃げ帰ったようだ。
博多人形を見たあと、あのオフィスの鍵を閉めたか思い出せない。
もし、鍵を閉めていなかったら大問題になる。
それでもYさんは怖くて確かめに行くことができなかった。

走り回る女の子は怖くなかったが、博多人形はものすごく怖かった。
Yさんは次の日にアルバイトを辞めた。

Yさんの怖さの基準がよく分からない…。

例の博多人形のある社長室を使っている社長さんは大丈夫なのでしょうか?
また、あの怖いもの知らずのYさんも放り出した第3ビルの警備は誰がやっているのでしょうか?

私はこの怪談を聞いてから、昼間でもディアモールを通るときに緊張するようになりました。
また、ディアモールではない地下街(なんばモールなど)のトイレにも入らないようになりました。

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